2025年9月29日
インタビュー

travail de château bande dessinée & S

猫マル商店 様

美麗な線画のタッチと魅力ある女性キャラクターを多く描かれている、イラストレーター 猫マル商店様。

今回は作者様の短編漫画「travail de château bande dessinée」と、イラスト集「S」をご紹介いたします。


「travail de château bande dessinée」


【装丁】

OKプリンス上質_180K／箔押し：つや消し金 ／白上質紙_135K(本文)


マットな紙質の上に、濃淡ある生き生きとした線画と落ち着いた色味で描かれた愛らしい女性キャラクター。そこに映えるタイトルのつや消し金の箔押しが、光の加減によって表紙全体の印象を変え、見る人を楽しませてくれます。

にこりと微笑みを浮かべる、リボンが特徴的な衣装の素敵なメイドのエルさん。

本編は掃除係の彼女が働く、お屋敷でのドタバタで不思議な冒険譚が掲載されています。

メイドさんの可愛らしい仕草や、魅惑的なシーンなど、見どころ満載！

またしばらく読み進めていくと、2ページを使った迫力ある背景シーンにも出会います。育ち伸びた葉や茎の描写が、とても美しいです。



「S」


【装丁】

標準用紙（コート紙200K）／スミ ＋ VIVA DX 180(特色) ／白上質紙_135K(本文)


次に紹介しますのは、特色のピンクが特徴あるイラスト集「S」です。
切り抜かれたようなアルファベットの「Sの字」から、瞳の綺麗な少女に見つめられ…少しドキドキしてしまいますね。

ビビットすぎず落ち着きすぎず、バランスのいい色味の特色「VIVA DX 180」は、強弱ある墨の線画を引き立ててくれます。マットな紙質の上に眩しすぎないピンクの装丁は、ずっと眺めていても飽きません。

そして、表紙を捲った先にあるボリューム満点のラフ画は、いずれも繊細で、線画の段階からキャラクターたちの魅力を感じます。作り込まれた衣装や力強さを感じる線と色彩、そしてキャラクターのポーズひとつひとつに、細やかな工夫と個性が表れています。

猫マル商店様の描かれる幻想的でクールな世界観と、そして可憐な少女たちのワンシーンが、これからも紙の本を通して味わえたら嬉しいですね！

★ STARBOOKS Asks the Artist (at COMITIA152)

Q.改めてにはなりますが、簡単な自己紹介をお願いします。
2015年にサークル猫マル商店を立ち上げました。
年に一度くらいのペースで同人誌を発行しています。
Q.参加の動機や、コミティアならではの魅力、頒布までの経緯などお聞かせください。
年に2回ほど毎年コミティアに参加しています。
コミティアには幅広いジャンルがある為、色々な方に作品を見てもらえる場所でもあり、自分の好きなものを作れる場所でもあります。
Q.制作で苦労した点や楽しめた点、紙・装丁・デザイン面でのこだわりなども、ぜひ。
表紙のデザインや装丁は、本のテーマに合わせて変えることが多いです。箔押しや、ニス加工など、本のテーマに合わせて変えています。
どの紙を使うかいつも迷いますが、スターブックス様にご相談にのっていただく事も多いです。
Q.スターブックスをお選びいただいた理由をお聞かせください。
友人がスターブックス様を利用しておりました。
友人の本を見て仕上がりもしっていたので、スターブックス様を利用してみようと思いました。
Q.色使いや設定の工夫、制作時に特にワクワクしたポイントなどを教えてください。
手に取ってもらえる本、何度も読みたくなる本を目指して毎回作っています。
表紙の加工を最後に決めますが、その時間はとても楽しいです。
Q.「本にする」ことと「Webで公開する」ことの違いや、それぞれの良さについて感じていることをお聞かせください。
Webは情報が早く伝わるので、とても便利です。猫マル商店では色々なSNSを利用して、イベント参加の告知などを行なっています。
本は開けるまでわからない、読むまで中身がわからないので、その時間差が本の良さだと思っています。
Q.ファンの方、あるいは今後イベントに参加したい方へのメッセージをぜひお願いします。
最近ではSNSの情報が多すぎることもある為、即売会で初めて猫マル商店を知っていただく事も増えました。
本は作るまでに時間がかかりますが、伝えたいテーマが明確になっているので、はじめて見てもらう方にも伝わりやすい媒体です。
紙を変えることで本をめくる速さも、発色も変わるので、作りたい本に合った世界観を作り出せます。
本作りはとても楽しいです。