もし妹とふたりで暮らしたら…
【COMITIA152】三上ミカ 様

可憐で艶っぽさを感じる、少女のイラストが魅力を放つ。
漫画家の三上ミカ様による《おやすみせっくす》シリーズ第5弾の「おかえりせっくす 総集編特装版」と「きけんびせっくす」の装丁、特装版の漫画の一部をご紹介いたします。
「おかえりせっくす 総集編特装版」


【装丁】
ミランダ_スノーホワイト_170K/NT-22LP(ピンク)箔/UV厚盛 透明ニス
コート紙_110K/白上質紙_110K/タントセレクトTS-7(レース)_黒_100K
特装版ならではの凝った加工が光る一冊です。
PP加工を施さず「ミランダ_スノーホワイト」に直接印刷された淡い色合いは、R18作品の表紙とは思えないほど繊細で柔らかい仕上がり。
濃い色を抑えることで、用紙特有のガラスフレーク片がきらきらと光り、清らかさすら漂います。
さらに目を引くのが、UVニス加工。PP加工なしの用紙に施されるニスは存在感があり、デザイン部分だけでなく、涙や液体の表現にも使われており、思わずどきっとさせられます。
タイトルにはNT-22LP(ピンク)箔を採用して頂いております。
控えめな配置ながらしっかりと存在感を放ち、全体として「かわいらしさ」と「えっちさ」が絶妙に同居した表紙となっています。
「きけんびせっくす」

【装丁】
標準用紙(コート紙200K)/オペラホワイトマックス_73K
表紙のタイトルにブラー効果があるような、独特の表現がとても目を惹きます。
隣に涙を浮かべた少女のイラストは、どこか儚げで魅惑的です。
座り込む少女の瞳に溜まった涙は、実際に濡れているような透明感があります。キラキラと所々光の輝きが見える表現がとても美麗です。
先ほど紹介しました特装版の表紙とは、また少し違った立体感が窺えます。
高白色の標準用紙だから表現できる鮮やかな色彩に、つい見惚れてしまいますね。


三上ミカ様の漫画は、官能的な展開それだけに留まりません。
自然な流れでストーリーに組み込まれたエロスが魅力で、
兄妹という禁断の関係性を描くことで「人を愛する喜び」と「兄妹を愛する障害」とが交錯し、より一層の切なさと、魅惑的な色気を生み出しています。
漫画としての技術も確かで、緻密に描き込む場面と、力を抜いたデフォルメの場面とが巧みに切り替えられ、総集編というボリュームを感じさせないテンポの良さを実現。
オフセット印刷のマットな質感とも相性が良く、読み心地の快い一冊になっています。
★ STARBOOKS Asks the Artist
近年はイベント規模が大きくなり以前ほどではなくなりましたが、アットホームな雰囲気で買いに来た方と会話したり感想をいただきながら頒布できるのが楽しいです。
制作時には、エロ漫画ではあるものの、まず漫画として面白くなるようにプロット~ネームに一番時間をかけています。
印刷面では、総集編を出す際は特殊紙や加工にこだわっています。また、長期保存できるように総集編のみ本文を上質紙にしています。
グレースケールで制作していることもあり、初めてシリーズ総集編を作った際は表紙・本文共にサンプル出しを何度かお願いし原稿を調整しました。費用は嵩みましたがとても満足のいく刷り上がりになりました。
作画時にはシリアスな心理描写が多いのでキャラクターの表情に特に力を入れています。男性向けですが、心情が伝わるように男キャラの表情もしっかり描いています。
男性向けオリジナルは電子配信が主流になりつつありますが、紙の本を作り続けたいです!